「あなたは日本ではどんな勉強をしているの?」
「私は大学生で、私は社会起業の勉強をしています。」
シアトルにきてから、なんどもやる、自己紹介。
いま、思うこと。
社会起業の勉強して、楽しかった。
で、なんだったんだろう?
アメリカの大学で学んでいる人と、
日本の大学で学んでいる私では、
「何を学んで何を得た」っていう深さが、全然ちがう。
「何を学びたくて大学に入って、
いま、
何を得て卒業するために、
今これをがんばっている。
楽しいばっかりじゃない。
つらいこともある。
体をこわすこともある。」
なんだ、彼女のこの緊迫感?
なんだ、彼女のこの正直さ?
私には、ない。
私の大学生活、楽しかった。すきだった。うん、それで?
社会にいいこと勉強してるんだから、いいんです。
楽しかったからいいんです、
夢中だったからいいんです、
単位がとれたからいいんです
…と、今までは、思ってたけど、ほんとにいいの?
なんか、まちがっていないか。私。
これ、正直か?
いまの正直な気持ち。
私は社会起業の勉強をしている、というのは、
私は甘い毒をのんでいる、というのと、似ている気が、
私はします。
いま、
社会起業家の働く現場におじゃまして
知らない国の知らない言葉で
熱心に話しかけられて、わかんない。
社会起業家の仕事の手をとめて、
受け止められない量と質の言葉のボールを受けて、
返せなくて、泣いて。
私は甘い毒を、これからも飲み続けたいのか。
いま
超かっこいいニュースが載ってる
新聞を読ませてもらっているみたいな。
めちゃくちゃおもしろい
映画を見せてもらっているみたいな。
そのとき、私は、椅子に座ってるだけですよ。
そのとき、私は、テレビ画面を見ているだけですよ。
何も動いていない。
それに人生をかけている人がめのまえにいるのに。
これはね、楽しくないです。
これはね、居心地わるいです。
これはね、きもちわるいです。
********************
「楽しそうにブログを書こう」と思っていました。
読んでくださって、ありがとう。
本音を書かなくて、ごめんね。
ここは、楽しいよ! でも、楽しいばっかりじゃない。
危険もある。
道に迷って日が暮れて助けを求めようにも店もなにも開いてない歩行者もいないとか。
こわいぜ!これ!まじで避けたほうがいい。もう絶対やりたくない。
シアトルはいい都市だけど、
シアトルは犯罪がない都市じゃないし、
シアトルの人たちはいい人たちだけど
シアトルは差別のない都市じゃない。
ユートピアじゃない、
ふつうの場所。
ほかに、体は危険じゃなくても、
悔しいとか、もういやだとか、なんなんだこれ、とか、
いっぱいあるよ。
いまアンタわたしのことばかにしたでしょこのやろう、とか
いまわたしあなたのことばかにした、ごめん、とか
しょっちゅう、心の中で浮かんで、消えるよ。
眠いも、眠れないも、あるし。
おなかがすいたも、おなかがいっぱいできもちわるいも、あるし。
美味しいも美味しくないもあるし。
「私は英語がわかったうれしい!」
「私の英語が通じたうれしい!」
よりも
「え?いま何言われたか、わかんなかった」
「もー!日本語だったら言えるのに!」
のほうが、圧倒的に多いよ。
だいたい、いま英語でシアトルで過ごすことが
本当に本当に楽しくてしょうがなかったら、
こうしてラップトップひらいて
日本語でゆっくりブログ書いてないよなぁ。
お外で元気に遊んでるよ!きっと。
ブログを書くのは、たぶん、反芻したいからだ。
反芻しなくちゃ自分が何やったのかわかんないほど
わけわかんない中に、いるから。
私は、楽しかったはずだって、確認したい。
「ほら、見てみて!こうなんだから、楽しいはずでしょ」
で、ごまかさないで。
私は、SIIS のparticipantだ。studentだ。SIISの広報係じゃない。
「このプログラムは楽しいから、あなたも来年参加しなよ!」が、
このブログのメッセージじゃない。
私には、お金も時間もこんなに投入して、
楽しくないわけにはいかない、
という気持ちがあった。
しまったー、もしかして、間違えたんじゃない?
ふるさとに帰って両親の肩を揉むことと、
異国の社会問題を、本気で解決しようとしてる人たちの
時間を、興味本位で奪って、
何言ってるかほぼわかんなくて疲れることと、
私にとって、
どっちが大事だったんだ?
22歳の夏休みの過ごし方として。
「私は"留学プログラム"に参加している」というよりは
「ちょっと勉強っぽい毛が生えた、
"観光ツアー"に参加している」なんじゃないか。
うーん…。
********************
でもさぁ、まぁ、もう、来ちゃったんだから。シアトル。
「私は、間違えた」と、口に出せたことが、一歩前進だ。
間違えていいよ。
私は、間違えちゃいけないと思う傾向がある。
これに気づいたことは、大きな前進だ。
いっぱい間違えて前に進もう。
転んでも、ぜーったーい、タダでは起きないぜ。
いま、私の体は、シアトルにある。
人様のお世話になって、
ごはんを食べて、息をしている。
これは、事実。
これは、真実。
ここからが本番だ。
「iLEAPの参加者として」でなくて
「社会起業の勉強として」でなくて
「わたしが」いまいるここで、
誰と、何をして、何を感じて、帰国するか。
しあわせに帰国すること。
これが私には大事。
「社会起業の勉強とは何か」
「社会起業って勉強するものなのか」
それに比べたら、こんな問い、どうでもいいの。
がんばるね。
2009年9月10日木曜日
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うん。わかるよ。
返信削除そうなんだ、ぼくもそうだった。シアトルで。
そして、初めて留学する前、どうしてもかなえたかった、とてもささやかなこと。それが、10年後に、再びシアトルを訪れたとき、できた。かなっていた。
それに気づいたとき、レンタカーのハンドルを握りながら、涙がぼろぼろこぼれて、止まらなかった。
この涙は、アメリカに産まれて、アメリカに育ったひとにはもしかしたら、わからないかもしれない。差別もあるけど、Yes And がふつうにそこにある土地で生まれ育った人にはわからないかもしれない。でも、みんな何かを抱えて生きている。ぼくは、スタートポイントにたどり着こうとしている。そういう感覚が湧き上がった。
あと少しで、ぼくは二十歳前後のとき描いた、スタートポイントにやっとたどり着こうとしています。そう感じています。
応援しています。転びながらも、挑戦をつづけているあなたを。シアトルで、会おうね!
いのさん、ありがとう。
返信削除ほんとうにありがと。
いのさんに私はとても励まされています。
もうすぐ会えるね!なんだかひさしぶり…かな?♪